タイ in 雨季(1/4) :山岳民族編

日本ではちょうど梅雨が明けて夏本番に突入した7月下旬に
夏休みをとり、雨季真っ盛りのタイに遊びに行ってきた。
昨年末の乾季にタイ・チェンマイに行き、雨季のタイ奥地は
どんななのかと興味を持ってのことである。
まずはチェンマイに飛び、現地で一泊二日の山岳部トレッキング
ツアーに申し込む。
ちなみに、チェンマイ市内には同様のツアーを扱う旅行代理店が
数多く存在しているが、
それぞれが独立した組織で個別のツアーを企画しているようだ。
 
まずは自動車でいける場所にある山岳民族の村を訪問した。
有名なカレン族・首長族をはじめ、いくつかの種族が
それぞれ隣接する集落に住んでいる。
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が、どうもここは後で人工的に作ったいわばテーマパークのような
場所らしい。
後で聞いた話では、異なる部族同士には交流がほとんどないそうで、
このように隣接した集落に住んでいるというのは不自然である。
 
徒歩で密林の山道を進む。
途中何度か激しい雨に降られながら3時間ほど歩くと、
目的地でありその日の宿泊地となる山岳民族の集落に到着した。
電気・水道は来ておらず、水は雨水を貯めて使用している。
村は山の峠に位置しており、眺めは良いが便は悪い。
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夜は真っ暗になる、かと思いきや、不思議な明るさが充満していて
外を出歩くことができた。この1週間後が満月だったことから、
半月の明かりが地上付近の霧で拡散されていたのかもしれない。
 
夕食はタイらしくグリーンカレーとあんかけ野菜炒め、
それに白米だった。
普通じゃないのは…、肉っ気がほとんどないことである。
硬い豆腐が少しばかり、そしてそれよりさらに少ない
硬くて小さなカシワ片をとることができたらあなたはラッキー。
電気がない→冷蔵庫がないと、食生活はこんなものになる。
 
村の人口は60人ほどで、村には住所も学校もないのだという。
が、食後に合唱を披露してくれた村の子供たちに
コー・カイ(;タイ文字版の「あいうえお表」)を見せたところ、
5歳くらいの子供でも喜んでコー・カイの詠唱を始めた。
このツアーに同行したガイドの男性も同じような村の出身だそうだが、
トランプゲームやちょっとした手品、それにマッチ棒クイズを
いくつも知っていて我々ツアー客を楽しませてくれた。
電気がなく、テレビがなく、CDもパソコンもない村の住民は、
それでも楽しく生きるための知恵を豊富に持っていなければ
ならないのである。
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