2019-01-01から1年間の記事一覧

韓国の野望・後編

(前編からの続き) 今回の韓国政府による「GSOMIA破棄断念の決断」により、「南北朝鮮の統一」という文大統領の野望は達成がかなり困難になった。この決断はアメリカとの同盟関係の重要性を韓国国民に再認識させる結果となり、今後再びこれを破棄すると言い…

韓国の野望・前編(2019/11/23)

正直韓国ネタで文章を書くなんて無粋な気がするし、ありきたりで新鮮味のないことしか書けないのでこれまでもスルーしてきたが、今年に入ってからの盛り上がり方はこれまでとは少し違う。考察のし甲斐、文章に記しておく価値があるように思われる。というこ…

スペイン旅行記Ⅱ(4/4) ;情熱とガウディの夢

スペインの諸都市を旅行する者は、芸術ということについて考えさせられる。そもそもヨーロッパの大抵の都市は芸術であふれかえっているのだが、その中でもスペインは別格なところがある。芸術とは何かと考えてみると、英語では「Art」、これは意味としては「…

スペイン旅行記Ⅱ(3/4) ;パエリヤ食べ歩き・下

二皿目のトライは、トレドの旧市街にあるレストランでのこと。トレドはマドリッドの近郊にある都市で、小高い丘の上に造られた城塞都市の様子を今に残す観光都市である。全体が世界遺産に登録されている。歴史的な石造りの家 トレドのカテドラルと市街地 屋…

スペイン旅行記Ⅱ(2/4) ;パエリヤ食べ歩き・上

スペインを代表する料理は何だろう。旅行者がスペインでよく口にする料理となると、タパスだろうか。しかしタパスとは一ロサイズの小皿料理のことであり、特定の食材や調理法による料理名ではない。もっぱらバルでアルコール飲料のつまみとして出されるもの…

スペイン旅行記Ⅱ(1/4) ;太陽とガウディの街

今年の夏休みを利用してスペイン旅行に行った。首都マドリッドから南部アンダルシア地方のグラナダ、それに北東部カタルーニャ地方のバルセロナの主要三都市を巡る旅行である。スペインには5年前(2014年)の同じ時期にも旅行に行っており、そのときにもマド…

中国の脅威に関する考察2019(2/2) ;国際秩序への脅威

(1/2 からの続き) 共産主義における他者とのかかわり方には独特なものがある。彼らは仲間内の人物を「同志」と呼ぶ。これは逆に言えば、同志でないものを同じようには扱わないということである。同じ価値観や同じ考えを持たないグループとの間に高くて強固…

中国の脅威に関する考察2019(1/2) ;国力の脅威

2018年まで日本国内では中国経済のバブル崩壊に関する話がなされていたが、2019年に入ってからは米中の関税合戦に始まる激しい経済戦争の様子を見て、中国経済のバブル崩壊に関する主張はまるで見かけなくなってしまった。中国経済、あるいは中国という国そ…

スリランカ旅行記(4/4) ;内陸の旅

スリランカの首都がコロンボ以外のどこかだという話をたまに聞くが、 この国の首都はコロンボ以外にはあり得ない。 道路網はよく設計・整備されており、 また国内の他の都市へ続く主要な幹線道路もコロンボを起点としている。 鉄道についても同様だ。 朝早く…

スリランカ旅行記(3/4) ;内戦の影

スリランカの中でも紅茶で有名なヌワラエリヤ地区には、タミル人が多く住んでいる。 スリランカ国民の多数派はシンハラ人と呼ばれる民族で、シンハラ語を話す。 見た目はインド人と全く変わらないのだが、分かる人には違いが分かるらしい。 まあ、欧米人にと…

スリランカ旅行記(2/4) ;白い紅茶

スリランカはかつてセイロンと呼ばれていたが、こんにちセイロンといえば 紅茶のブランドとして思い浮かべられることの方が多いだろう。 この島を植民地としていたイギリス人の好む紅茶がスリランカ島内で栽培され、 それがセイロン・ティーのブランドで世界…

スリランカ旅行記(1/4) ;夕陽のインド洋

2018年の年末から翌年始にかけて、スリランカを旅行した。 日本人にとってスリランカはそれほどメジャーな観光地だという認識は薄いのだが、 世界的にはメジャーな南国リゾートの観光地として認知されているようである。 前世紀末頃には内戦やテロが発生して…

話せば分かる

「話せば分かる」 5.15事件で暗殺された時の首相、犬養毅が暗殺者に向かって最後にかけた 言葉であることは、こんにち小学校の歴史の授業で習う話である。 歴史の授業で習った当時はこの事実に対して特に何の思いも抱かなかったが、 これは昭和の初期に日本…

ベトナム・サパ旅行記(3/3) ;サパへの道

今回ベトナム北部に位置するサパへの移動は、ハノイを起点とする鉄道を利用した。 夜にハノイ駅を出発して翌朝にサパの手前のラオカイ駅に到着する夜行列車である。 かつてベトナムがフランスの植民地だったころにフランスが作った というこの鉄道では、走行…