シャブ中毒・電力中毒者は加害者か？
世にあまたある陰謀説、その中にはたぶん真実だろうというのもある。
「電力会社と国が結託して原子力開発推進のための情報操作を行っている」
というのは、その真実だろうというものの一つだった。
そして今、それは真実だと断定できるものになった。
いや、あまりに堂々としているためもはや陰謀とは呼べない。「国策」である。
国が原子力開発の黎明期以来原子力の利用を推進したがる理由は分かる。
「実質的な国産エネルギーの確保、およびその依存度（自給率）の向上」
である。
現在使用されている核燃料のウランがどこで産出されたものかは知らないが
（ああ、鉱物マニア失格）、それを長期間利用できるのであれば、
そこから生み出されるエネルギーは「実質的に国産」と言っていいだろう。
国がプルトニウムを燃料とするプルサーマルや高速増殖炉を推進しているのも、
このように考えれば容易に理解できる。
私はこのような国の姿勢、特に「」の中の部分については全面的に支持している。
私の意見で国の姿勢と異なっているのは、
「実質的な国産エネルギーは原子力だけではない」
という点、さらにもう一つ、
「現代の日本人は（その未熟さゆえ）原子力に手を出してはいけない」
という２点である。
「何かおかしい」と感じたのは、
mixiの原発事故コミで原発擁護論者が異常に多いことである。
従来の原発擁護論者はみな「日本の原発は安全」という信念を
自らの主張の柱としていたはずなので、
それが崩れ去った今、彼らが強い主張をできるはずがない。
というか、被害者のことを考えればまっとうな精神の持ち主が
今原発擁護論を唱えられるものではない。
今現在の原発擁護論者の主張を見ると、
「私達の社会は原発による電力なしではやっていけない」
「原発を廃止すれば、原発のなかった時代の生活水準に戻ってしまう」
というようなものが多い。もはや安全性に関する意見はない。
それでいいのか？
こんな国民がいくつもの原発を運営していることが許されるのか？
とはいえ、実際真剣に考えなければならないこともある。
「私達は本当に原発に頼らざるを得ないほどの電力を必要としているのか？」
「だとしたら、どうしてそうなってしまったのか？」
後の問いの答えはすぐに分かる。
国と産業界が一体となって、
国民の電力への依存性を高める努力を続けているからである。
オール電化住宅や電気自動車など、別のエネルギーに依存する
既存産業を脅かすことさえ気にすべき問題とはならないようだ。
そしてそのような路線を順調に進めるべく、低く設定された電気料金。
こうして選択の余地なく電化された社会で生活する私達はある日突然、
「もうあなた達には電気の少ない生活はできないのですよ」
と告げられる。
ターゲットにはじめは安く覚せい剤を提供して使わせ、
抜け出せなくなった頃合を見て
「もうあなたはシャブなしの生活はできないのだよ」
と言われるのと同じである。こんな汚いことはヤクザだってやらないだろう。
覚せい剤の使用は違法行為ではあるが、覚せい剤の中毒者は加害者ではない。
しかし、次の覚せい剤欲しさのあまり悪事を働けば、彼は加害者となる。
私達も同じだ。
電力中毒者はそれだけでは加害者にはならない。
しかし、電力欲しさのあまり原発への依存度を高め、
それによる事故で全世界に向かって放射性物質を飛散させたとあっては、
私達はもはや加害者としてのそしりを免れられない。
近隣諸国が汚染物質を環境に垂れ流したとしても、
「は？日本はもっとひどいことやってるじゃん」
で済まされてしまうことになる。
だから、悪意を持った原発擁護論者の主張に惑わされないでほしい。
日本の技術の特技は、効率化・省エネにある。決して
「原発を廃止すれば、原発のなかった時代の生活水準に戻ってしまう」
などということはない。
そうやって磨いた効率化・省エネの技術を世界に発信し、
世界から危険な原発を減らすこと。
自然エネルギーの活用や、送電効率のよい局所発電・スマートグリッドの
適用を進め、世界に向かって手本を示すこと。
そうやって、日本は再度転落した「世界の加害者」の立場から
復活してほしいと心から願っている。
「電力会社と国が結託して原子力開発推進のための情報操作を行っている」
というのは、その真実だろうというものの一つだった。
そして今、それは真実だと断定できるものになった。
いや、あまりに堂々としているためもはや陰謀とは呼べない。「国策」である。
国が原子力開発の黎明期以来原子力の利用を推進したがる理由は分かる。
「実質的な国産エネルギーの確保、およびその依存度（自給率）の向上」
である。
現在使用されている核燃料のウランがどこで産出されたものかは知らないが
（ああ、鉱物マニア失格）、それを長期間利用できるのであれば、
そこから生み出されるエネルギーは「実質的に国産」と言っていいだろう。
国がプルトニウムを燃料とするプルサーマルや高速増殖炉を推進しているのも、
このように考えれば容易に理解できる。
私はこのような国の姿勢、特に「」の中の部分については全面的に支持している。
私の意見で国の姿勢と異なっているのは、
「実質的な国産エネルギーは原子力だけではない」
という点、さらにもう一つ、
「現代の日本人は（その未熟さゆえ）原子力に手を出してはいけない」
という２点である。
「何かおかしい」と感じたのは、
mixiの原発事故コミで原発擁護論者が異常に多いことである。
従来の原発擁護論者はみな「日本の原発は安全」という信念を
自らの主張の柱としていたはずなので、
それが崩れ去った今、彼らが強い主張をできるはずがない。
というか、被害者のことを考えればまっとうな精神の持ち主が
今原発擁護論を唱えられるものではない。
今現在の原発擁護論者の主張を見ると、
「私達の社会は原発による電力なしではやっていけない」
「原発を廃止すれば、原発のなかった時代の生活水準に戻ってしまう」
というようなものが多い。もはや安全性に関する意見はない。
それでいいのか？
こんな国民がいくつもの原発を運営していることが許されるのか？
とはいえ、実際真剣に考えなければならないこともある。
「私達は本当に原発に頼らざるを得ないほどの電力を必要としているのか？」
「だとしたら、どうしてそうなってしまったのか？」
後の問いの答えはすぐに分かる。
国と産業界が一体となって、
国民の電力への依存性を高める努力を続けているからである。
オール電化住宅や電気自動車など、別のエネルギーに依存する
既存産業を脅かすことさえ気にすべき問題とはならないようだ。
そしてそのような路線を順調に進めるべく、低く設定された電気料金。
こうして選択の余地なく電化された社会で生活する私達はある日突然、
「もうあなた達には電気の少ない生活はできないのですよ」
と告げられる。
ターゲットにはじめは安く覚せい剤を提供して使わせ、
抜け出せなくなった頃合を見て
「もうあなたはシャブなしの生活はできないのだよ」
と言われるのと同じである。こんな汚いことはヤクザだってやらないだろう。
覚せい剤の使用は違法行為ではあるが、覚せい剤の中毒者は加害者ではない。
しかし、次の覚せい剤欲しさのあまり悪事を働けば、彼は加害者となる。
私達も同じだ。
電力中毒者はそれだけでは加害者にはならない。
しかし、電力欲しさのあまり原発への依存度を高め、
それによる事故で全世界に向かって放射性物質を飛散させたとあっては、
私達はもはや加害者としてのそしりを免れられない。
近隣諸国が汚染物質を環境に垂れ流したとしても、
「は？日本はもっとひどいことやってるじゃん」
で済まされてしまうことになる。
だから、悪意を持った原発擁護論者の主張に惑わされないでほしい。
日本の技術の特技は、効率化・省エネにある。決して
「原発を廃止すれば、原発のなかった時代の生活水準に戻ってしまう」
などということはない。
そうやって磨いた効率化・省エネの技術を世界に発信し、
世界から危険な原発を減らすこと。
自然エネルギーの活用や、送電効率のよい局所発電・スマートグリッドの
適用を進め、世界に向かって手本を示すこと。
そうやって、日本は再度転落した「世界の加害者」の立場から
復活してほしいと心から願っている。
