ベトナム中部旅行記(6/7) ;ロードtoホイアン

8:02発の電車に乗るべく、昨日つきまとってきたシクロの運転手を6:40に待たせていた
が、それを無視してホテルで朝食を食べた。食堂が開く5分前に行くといつものお姉さ
んはおらず、年配のおばさんだけがいた。話はほとんど通じなかったが、何かの葉っぱ
の容器に入ったおこわ弁当を二つくれた。お姉さんが手配してくれたものらしい。
 
急いで7:30までに無口君のバイクで駅に着いた(シクロの運転手は待っていなかった)
が、駅員によると列車は40分遅れているとのこと。ほどなく昨日の獣医学生もやってき
た。彼も同じ列車とコースでホイアンまで行き、その後はカンボジア方面へ行ってもう
一週間過ごすのだという。列車は結局1時間半遅れでやってきた。彼は旅行代理店で11
ドル払って切符を買ったと言っていた。私は駅で70kD。エアコン&ソフトシートだが、
地元客ばかり。彼は別の車両だったが、外国人専用車両なのかもしれない。列車の速度
は噂ほど遅くなく、ハイヴァン峠一帯のトンネルは断続的だった。眺めは良かったが、
通路側の席だったので写真は撮れず。車両は前半分と後ろ半分が向かい合う2+2列の
シートで、私は前側の最後、つまり向き合って進行方向逆向きの通路側の席。車両は地
元客でほぼ満席。私の向かい側はダナン在住のカップル(年齢的には夫婦か)、隣りは
ホーチミンより先まで行くという美人学生。列車は字を書くには揺れすぎたため、日記
を書き進めることはできなかった。途中駅があったはずだが、停車はしなかった。2時
間半後の12時にダナンの駅に着き、そこで下車した。
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ダナンの駅で帰りの切符を買おうとしたところ、翌日14時ダナン発の列車分はすべて売
り切れとのこと。12時発の分ならあるというので、とりあえず買っておいた。しかし時
間的にバスで帰るほうがいいと思い、ダナンのバスターミナルまで歩こうとしたが、遠
くて断念。ホイアン行きの路線バスが来るという大聖堂を目指して逆方向に歩く。それ
までよく声をかけてきたバイク・タクシーがピタリといなくなり、結局2km以上ある道
のりをすべて歩いた。ダナンは地元住民用の街で、観光客向けのみやげもの屋などはな
い。ただ、フルフェイス型のお面を売るおもちゃ屋(?)は何軒か見かけた。大聖堂前
のバス停は目立たない小さなもので、並の観光客がここからうまくバスに乗れるとは思
えない。すぐ脇でおばさんらが商売の片手間たむろっていたので、ジュースを一本買っ
て話を聞いた。<指差し本>は本当に役に立つ。「いつ出発しますか?」腕時計で差し示
された答えでは15分だか15時だか分からなかったが、「そこに座って待っていろ」との
こと。なので待っていると、5分ほどで(13:10頃)「バスが来た」といってバスを止め
てくれた。この国の女性は本当に親切で誠実だ。
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バスには運転手、車掌、それに運賃徴収係のおばさんの3人の乗務員が乗っていた。車
掌によって私は前の扉の直後の席に座らされた。前の扉は走行中ずっと開いたままだっ
た。途中まで2+2車線の広い道だったが、途中から2車線になった。この国のトラッ
クは速度が異常に遅く、バスは先を行く車を次々と抜いていく。バスは平時で50km/hほ
ど出していた。車やバイクを抜く際には必ずクラクションを鳴らすが、それには自動車
向けとバイク・歩行者向けの2種類がある。一台の軽トラが抜かれるのを断固拒否し、
タイヤを反対車線にはみ出して走っていく。バスはそれを何とか追い抜こうと、後ろか
らクラクションを鳴らし続ける。バスの運転手がヤクザなのか、軽トラのほうがヤクザ
なのか。1時間ほどでホイアン一歩手前のバス停に着く。
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バス停は駐車場の中にあり、バイク・タクシーの運転手がたくさんいた。彼らの市内案
内の申し出は断ってホテルがたくさんある市の入り口のモニュメントまで乗せていって
もらうことにしたが、運転手は違うモニュメントと受け取ったらしく、日本橋の近くま
で乗せてもらった。結局それから歩いて引き返した。バイクから見て目星をつけていた
ホテルよりも手前に直感でよさそうなホテルを見つけて入ると、一晩10ドルだという。
即決して部屋を見せてもらうと、窓のない部屋だった。狭くはなく清潔で感じはよかっ
たのだが、「道路に面した部屋は?」と尋ねると、「高い。310ドル」と言われた。な
してそこまでする?宿の次は帰路の確保、ということで、バスのチケットが取れないか
と思って近くの旅行代理店に入った。両替屋は1軒も見なかったが、赤いアオザイ・ス
チュワーデスの看板を立てたベトナム航空直営(?)の旅行代理店は何軒も見かけた。
話を聞くと、PM2:00ホイアン発フエ行のオープン・ツアーバスというものがあるという。
ダナン発の定期バスを考えていたが、これは渡りに舟というやつ。翌日午前中が丸々あ
くので、勧められるままミーソン遺跡ツアーも申し込んだ。合わせて500kD。応対の女
性は性格も見た目もタイ南部人。陽気で適当で、顔にはインド人の面影が混じる。こう
して翌日の手配をすべて済ませ、ホイアン市街を目指した。