ボルネオ旅行記(2/4) ;ドリアンいっぱい
ボルネオには、あまり手の込んだ郷土料理はないかもしれない。が、
その代わりに素材の味を堪能する料理が多い。たとえば、海産物。
周りを豊かな熱帯の海に囲まれているため、
エビやカニ、それに大きな熱帯魚といった食材が豊富にあった。
海産物の料理を堪能する場所としては、大型複合商業施設「アシア・シティ」に隣接する
シーフード・コート(<歩き方>には「スリ・セレラ」として紹介)がよかった。
大きな屋根の下に何軒ものシーフード・レストランが店と水槽を並べている。
通常の料理と比べると安くはないが、
国内(沖縄など)で同じものを食べることを考えればかなり安い。
その代わりに素材の味を堪能する料理が多い。たとえば、海産物。
周りを豊かな熱帯の海に囲まれているため、
エビやカニ、それに大きな熱帯魚といった食材が豊富にあった。
海産物の料理を堪能する場所としては、大型複合商業施設「アシア・シティ」に隣接する
シーフード・コート(<歩き方>には「スリ・セレラ」として紹介)がよかった。
大きな屋根の下に何軒ものシーフード・レストランが店と水槽を並べている。
通常の料理と比べると安くはないが、
国内(沖縄など)で同じものを食べることを考えればかなり安い。
私はここで、オオハナシャコとオニダルマオコゼを食べてきた。
オオハナシャコ(;正式名称ではないかも)は、
"ハードパンチャー"として日本でもそこそこ有名な生き物である。
パンチで互いに傷つけ合うからということで、一匹一匹ペットボトル(1.5L)に
入れられ(どうやって入った?)、水槽にたくさん沈んでいた。
オオハナシャコ(;正式名称ではないかも)は、
"ハードパンチャー"として日本でもそこそこ有名な生き物である。
パンチで互いに傷つけ合うからということで、一匹一匹ペットボトル(1.5L)に
入れられ(どうやって入った?)、水槽にたくさん沈んでいた。
料理は薄い殻ごと唐揚げにされており、薄い殻ごと食べられた。少し泥臭い。
オニダルマオコゼ(あちらでは"stone fish"と呼ばれていた)は、思わぬ発見。
今までに経験したことのない、魚とは思われぬ食感で大変な美味だった。
食べようと箸で身をつつくも、全く箸が立たない。
仕方なくそのままかぶりついたところ、身は柔らかく歯ざわりは滑らかだった。
あえて例えるなら、干しイチジクか手羽先のような食感か。味は白身魚のそれ。
店主は「蒸気で蒸した」と言っており、調理に時間がかかったことを詫びていた。
オニダルマオコゼ(あちらでは"stone fish"と呼ばれていた)は、思わぬ発見。
今までに経験したことのない、魚とは思われぬ食感で大変な美味だった。
食べようと箸で身をつつくも、全く箸が立たない。
仕方なくそのままかぶりついたところ、身は柔らかく歯ざわりは滑らかだった。
あえて例えるなら、干しイチジクか手羽先のような食感か。味は白身魚のそれ。
店主は「蒸気で蒸した」と言っており、調理に時間がかかったことを詫びていた。
"山の幸"に目を転ずると、こちらは"海の幸"ほど豊かではない。
特産と呼べるのはせいぜいバナナとヤム芋くらいで、わずかにお米も作っている程度。
果物も思ったほど豊かではない。ただ一つ、ドリアンを除いては。
実は、マレーシアこそがドリアンの故郷なのだという。
"ドリアン"はマレー語で「とげのあるもの」という意味なのだとか。
私はタイで何度もドリアンを食べてきたが、さすがはドリアンの故郷、
今回マレーシアに来てドリアンにもいろいろな種類があることをはじめて知った。
特産と呼べるのはせいぜいバナナとヤム芋くらいで、わずかにお米も作っている程度。
果物も思ったほど豊かではない。ただ一つ、ドリアンを除いては。
実は、マレーシアこそがドリアンの故郷なのだという。
"ドリアン"はマレー語で「とげのあるもの」という意味なのだとか。
私はタイで何度もドリアンを食べてきたが、さすがはドリアンの故郷、
今回マレーシアに来てドリアンにもいろいろな種類があることをはじめて知った。
街中でよく見る大きなやつは、「猫山王(マオサンワン)」という品種らしい。
外観は、タイや日本の果物屋でよく見かけるのと同じだ。しかしキナバル山の麓では、
もっと丸くて小ぶりで、もっと細長いとげを持つドリアンを見た。
マレーシアでもホテルは基本「ドリアン禁止」なので残念ながら買えなかったが。
外観は、タイや日本の果物屋でよく見かけるのと同じだ。しかしキナバル山の麓では、
もっと丸くて小ぶりで、もっと細長いとげを持つドリアンを見た。
マレーシアでもホテルは基本「ドリアン禁止」なので残念ながら買えなかったが。
ドリアンは、臭くない。
おそらく、99.9%の日本人は「ドリアンは臭い」と思っているはずだ。
私もそうだった。初めてタイを旅行して、初めて本物のドリアンを食べるまでは。
一緒に行った友人達は誰も「仲間で買って食べよう」という誘いに乗ってくれず、
仕方なく店主に頼んで半分だけ売ってもらって一人で食べた。
…そのときのおいしさに、思わず我を疑った。そして、そののち何年かは
それが「ドリアンだったこと」を疑い続けた。味だけでなく香りも最高だったからだ。
ただし、あの時は運がよかった。
ドリアンには、おいしいものとそうでないものがあるのだ。
本当においしいドリアンはただ一つ。その場で切って取り出されたものだけである。
なぜなら、空気に触れて少し時間が経過するだけで
あのえもいわれぬ風味は消えてしまうからだ。
そしてさらに時間が経過すると、多くの人にとって不快感を伴う匂いが出てくる。
ドリアンアイスやドリアンようかんなど、ドリアン風味を謳う食品は少なくない。
コタ・キナバルでもそれらの食品も食べてきたが
いずれもドリアン臭をつけただけで、あの味を再現できていたものには出会わなかった。
おそらく、99.9%の日本人は「ドリアンは臭い」と思っているはずだ。
私もそうだった。初めてタイを旅行して、初めて本物のドリアンを食べるまでは。
一緒に行った友人達は誰も「仲間で買って食べよう」という誘いに乗ってくれず、
仕方なく店主に頼んで半分だけ売ってもらって一人で食べた。
…そのときのおいしさに、思わず我を疑った。そして、そののち何年かは
それが「ドリアンだったこと」を疑い続けた。味だけでなく香りも最高だったからだ。
ただし、あの時は運がよかった。
ドリアンには、おいしいものとそうでないものがあるのだ。
本当においしいドリアンはただ一つ。その場で切って取り出されたものだけである。
なぜなら、空気に触れて少し時間が経過するだけで
あのえもいわれぬ風味は消えてしまうからだ。
そしてさらに時間が経過すると、多くの人にとって不快感を伴う匂いが出てくる。
ドリアンアイスやドリアンようかんなど、ドリアン風味を謳う食品は少なくない。
コタ・キナバルでもそれらの食品も食べてきたが
いずれもドリアン臭をつけただけで、あの味を再現できていたものには出会わなかった。
おいしいドリアンを食べるには、丸ごとのドリアンを売っている店を
探さなければならない。が、街の中にその匂いはすれど姿は見えず。
仕方なく近くのレストランで夕食を済ませ、夕暮れの町に再び出てみると…、
あ、ドリアンが山積みだ。
荷台にドリアンを山と積んだトラックが、通りいっぱい停まっている。
これらはみんなドリアン屋さんなのか。さっきまでいなかったのに。
「(1kg)RM10」と書かれた札が置かれているが、
「これはよく熟した特別品だから1kgRM20だよ。一つ1.5kgでRM30。」
RM30=\900で、物価水準を考慮すると日本人が\3,000出すくらいの感覚になる。
あれ、そういえば、日本の本格的な果物屋さんでも1コ\3,000で売ってたな。
ドリアンはマレーシアでも決して安くはないし、
逆に日本で買ってもそう高いわけではないようだ。
探さなければならない。が、街の中にその匂いはすれど姿は見えず。
仕方なく近くのレストランで夕食を済ませ、夕暮れの町に再び出てみると…、
あ、ドリアンが山積みだ。
荷台にドリアンを山と積んだトラックが、通りいっぱい停まっている。
これらはみんなドリアン屋さんなのか。さっきまでいなかったのに。
「(1kg)RM10」と書かれた札が置かれているが、
「これはよく熟した特別品だから1kgRM20だよ。一つ1.5kgでRM30。」
RM30=\900で、物価水準を考慮すると日本人が\3,000出すくらいの感覚になる。
あれ、そういえば、日本の本格的な果物屋さんでも1コ\3,000で売ってたな。
ドリアンはマレーシアでも決して安くはないし、
逆に日本で買ってもそう高いわけではないようだ。
ドリアンを一つ丸ごと買ったのは初めてだ。
店主は大きななたで切り口を入れてくれるだけ。
それで食べれるのかと心配したが、あとは素手でも殻をちぎって中身を取り出せた。
量的にも、中玉一つ1.5kgから4~5切れ出てきただけで、一人で十分食べられた。
店主は大きななたで切り口を入れてくれるだけ。
それで食べれるのかと心配したが、あとは素手でも殻をちぎって中身を取り出せた。
量的にも、中玉一つ1.5kgから4~5切れ出てきただけで、一人で十分食べられた。
ドリアンを食べながら、ふと気づく。
あれ、ドリアンってビールと一緒に食べてはいけないんだったよな…。
この有名な"食べ合わせ"は迷信だという説もあるが、
日本の外務省が海外へ行く旅行者に対して注意喚起のビラを配っていたりもする。
確かに、あの不思議な風味は何かと混ざると大変な事態を引き起こしかねない
という気もしなくはない。
夜はおしゃれなバーでビールを楽しむつもりだったが、まっすぐホテルに帰った。
もし事前に「ドリアンか、ビールか?」と問われていたら、
迷わずにドリアンをとっていただろう。
ドリアンを知らない者は、人生の悦びの半分を知らないと言ってもいい。
あれ、ドリアンってビールと一緒に食べてはいけないんだったよな…。
この有名な"食べ合わせ"は迷信だという説もあるが、
日本の外務省が海外へ行く旅行者に対して注意喚起のビラを配っていたりもする。
確かに、あの不思議な風味は何かと混ざると大変な事態を引き起こしかねない
という気もしなくはない。
夜はおしゃれなバーでビールを楽しむつもりだったが、まっすぐホテルに帰った。
もし事前に「ドリアンか、ビールか?」と問われていたら、
迷わずにドリアンをとっていただろう。
ドリアンを知らない者は、人生の悦びの半分を知らないと言ってもいい。