早いうちにコメントを!

昨日の金曜日の朝から本日の朝まで、テレビのニュース系番組は
尖閣諸島流出映像」の話でもちきりだ。
2chなどのネットではさらに大騒ぎだとテレビでさえ言っているから、
きっと本当にすごいのだろう。面倒くさくて見てはいないけれど。
 
大体、「中国の漁船が日本の船にぶつかってきた」くらいのニュースであれば、
1年後にはほとんどの日本人が気にもしなくなっていただろう。
が、この「映像流出」は間違いなく歴史的に記憶されるだろう。
サリン事件や9.11ほどではないかもしれないが、
鳩山首相の名前よりは深く人々の記憶に刻み付けられるに違いない。
だから、今のうちに何かコメントしておこう。
以前「中国は世界の嫌われ者になるだろう」と書いて、
果たしてその通りに事態が進展している話を聞くと、まんざらな気分でもないのだ。
 
前回の記事では「日本は今回のチャンスをうまく生かしきれず、残念だ」と書いたが、
今回の映像流出は、日本が世界の嫌われ者という立場から脱却する、よりはっきり書けば
中国を世界の嫌われ者にするチャンスを非常にうまく生かしたものだったと思う。
こんな形で世に出た映像には世界中の国の注目が集まらざるを得ないし、
この映像を見た欧米、その他のアジア諸国の人々の目、それに日本人の目にも
「中国人は法律やルールを軽んじ、私欲と力に従う」ということがはっきりと分かる。
中国がこの映像にどう反応するか、は問題でない。
中国が「この映像への世界の反応」にどう反応するか、が問題なのである。
 
尖閣諸島は中国の領土なのだから、その近くで日本の船が攻撃されても仕方がない」
中国の一般市民がこういう反応を示すことは、予想できる。
が、これが日本を旅行中の中国人観光客が口にした言葉だとは、
まったく悪いジョークだとしか言いようがない。
彼は日本人が遵法精神にあふれる「大人」だと思って安心しきっているのか、
それとも状況を別の視点で捉えることのできないただのおバカさんなのか。
 
一般市民がおバカであっても別に構わないが、もし中国政府までが
軽々しくもこのような趣旨の発言をしてしまっては、まったく困った事態になるかもしれない。
中国人は別世界へ飛び出すチャレンジ精神が非常に旺盛なようで、
今では日本やアメリカだけでなく世界中の国々で中国人不法滞在者が生活している。
もし上のような思想が世界中に蔓延して承認されてしまったら、彼らはどうなるのか?
おりしも先日「アイランド」という映画を見て、移植用の臓器が
今後ますます必要とされるようになるだろう、という認識に至ったばかりである。
 
ネット上では中国のことを「シナ」と表現することが多いようだが、それは
「支邦」が中国の蔑称とされているところから来ているようだ。
「清(チン)」→「チャイナ」を語源とした呼称であることは間違いないと思うのだが、
戦前に日本人がこの呼称を侮蔑的に用いたため、中国人が今もそれを嫌う、
それで現在の日本では公の場ではNGワードになっているのだと、新聞の記事にあった。
だとすれば、遠くない将来、日本では「中国」という呼称がNGワードになっているかもしれない。